■2023年度(1月〜12月) 手術実績
- [外科手術]
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胃癌 3例
結腸・直腸 26例(腹腔鏡下手術5例)
胆道系疾患 28例(腹腔鏡下手術26例)
腸閉塞 0例
鼠径・臍ヘルニア 27例(腹腔鏡下手術15例)
肛門疾患 12例
急性虫垂炎 8例(腹腔鏡下手術8例)
抗癌剤療法 14例
その他 30例
外 科
地域の診療所・クリニックや他の病院と連携して、地域密着型の病院として、広く地域住民の皆様に信頼され、選んでいただける外科を目指しています。
◎外科治療においては従来の開腹手術に加えて、体にやさしく傷の小さい腹腔鏡手術を基本としています。治療は原則として各疾患の診療ガイドラインをベースとしていますが、必要に応じて患者様に応じた個別下治療を行うようにしています。
◎癌の治療は手術にはじまり、抗癌化学療法から緩和ケアまで一貫して行っています。
◎当科では胃・大腸内視鏡検査(カメラ)も行っています。手術時の全身麻酔の経験をもとに、静脈麻酔による鎮静下に検査を行っていますので、痛みや不快感が軽減されます。いつでもご相談下さい。
◎週に1回、内科医師と合同カンファレンスを行い、患者様の病状や治療方針について討論し、より良い治療をとるよう心がけています。
◎当科はNST(栄養サポートチーム)の活動にも深くかかわっています。入院患者様の中から、栄養障害のある患者様を抽出し、医師、栄養管理士、薬剤師、看護師、検査技師など多職種の職員と症例検討会を行っています。
○胆汁の通る肝内胆管、総胆管、胆嚢に石ができる病気を胆石症といいます。石のできる場所によって、「肝内結石症」、「総胆管結石症」、「胆嚢結石症」などと、名前が変わります。
この中で最も多い胆嚢結石症では「腹腔鏡下胆嚢摘出術」を第1選択の治療としています。これは大きくお腹を開けずに3-4か所の10mm以下の小さい傷で胆嚢を摘出するものです。手術後3-7日程で、ほとんどの方が退院されています。
○総胆管結石症では内視鏡的乳頭切開術(EST)により、十二指腸乳頭から胆石を腸管内に取り出す治療(内視鏡的切石術)を積極的に行っています。
○早期の大腸癌や大腸ポリープ(腺腫)は大きさや組織の種類によっては、内視鏡による切除だけで根治が得られる場合があります(EMR:内視鏡的粘膜切除術)。これは日帰りあるいは1泊程度の入院で行うことができます。
○内視鏡治療の適応外の早期癌や進行癌では、腸切除が必要となります。当科では従来の開腹手術に加えて、大腸癌に対する腹腔鏡下手術を積極的に導入しています。
○ここ数年で大腸癌に対する抗癌化学療法は大きく進歩し、FOLFOX療法やFOLFIRI療法に分子標的治療剤を追加した外来化学療法を積極的に行っています。非常に効果的な症例には、切除不能であった癌病巣が切除可能となった症例も認め、生存期間の延長に貢献しています。
○また、癌などの悪性疾患だけでなく、虫垂炎、憩室炎や穿孔性腹膜炎などの良性疾患に対する外科手術も行っています。
○胃癌の患者様には、「胃癌治療ガイドライン」に沿った標準的な治療(通常の胃切除術、胃全摘術)を行うとともに、早期胃癌の患者様には、状況に応じて内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) を行っています。
○また、胃・十二指腸潰瘍の患者様で穿孔を起こされた場合には、腹腔鏡下に穿孔部を閉鎖し、胃を切除せず、小開腹で終わる手術を行っています。
近年、乳がんはわが国において増加傾向を示しており、女性の悪性腫瘍の中で罹患率が1位となっています。また、社会全体として、乳がんという病気への関心もさまざまな活動を通じて高まっています。しかし、乳がんは早期に発見されて治療すれば、完治できる可能性が高いがんです。当院では門真市民検診や外来診療を通じて、患者様に検診および自己検診の有用性や、早期に発見すれば治癒率が高いことをご説明し、マンモグラフィー、乳腺超音波検査、針生検、局所麻酔下の乳腺腫瘍摘出術などの検査を行い、乳がんの早期発見に勤めています。
検診で行われるマンモグラフィーに関して、読影認定をうけた2名の医師によるダブルチェックを行っています。